【呪物|禁継承体】
白き土で象られたこの像は、
想念を受け、溜め、抜け替わらせるための継承器とされる存在です。
■ 禁継承の由来
古い伝承では、
強い想いを抱えた者が
それを手放せずにいる時、
“兎の器”に想念を預けることで
次の段階へ進めると語られてきました。
この兎像は、
その役目を何度も果たしてきた個体。
幾人もの手を渡り、
願い、後悔、未練、決意
それらを受け取り、
すべてを「通過させてきた」器です。
■ 背中に刻まれた裂け目
背面に走る深いひび割れは破損ではなく、
想念が抜け落ちる際に開いたと言われています。
内部に溜まったものが
一定量を超えた時、
器は耐えきれず
自らを割って“通路”を作るとされています。
この裂け目は、
兎像が一度以上
完全な想念遷移を行った証。
修復や封印を行うと
流れが逆転する恐れがあるため、
あえてそのままの状態で残されています。
■ 宿るもの
《白断の残響》
現在この兎像に宿るのは、
特定の願いではありません。
かつて通過していった想念の“残響”が
薄く層となって留まっており、
それが持ち主の周囲の流れに干渉します。
作用は緩やかですが、確実。
・停滞していた状況が終わりに向かう
・環境や人間関係が自然に切り替わる
・「もう次へ行っていい」という感覚が生まれる
といった変化が起きやすくなるとされます。
■ 兎という異相
兎は古くは
•境界を跳ぶ者
•時をずらす者
•生と死の狭間を往復する者
本個体はその中でも
「終わりと始まりの間」を司る異相兎。
強制的に何かを変えることはなく、
ただ静かに
“次に行けない状態”を断ち切る
そんな性質を持ちます。
■ 現在の状態
この兎像は、
前の主との継承を終え、
空の器に近い状態です。
しかし完全な無ではなく、
耳を澄ますと
「何かが抜けていった後の気配」
を感じる方もいます。
扱いを誤らなければ、
危険性や反噬はありませんが、
軽い好奇心だけで迎えるものではありません。
■ こんな者に向く
・長く停滞した状況を終わらせたい
・過去を切り離したい
・環境や縁を静かに断ちたい
・“物語のある呪物”を求めている
・可愛さより異常性に惹かれる
想念遷移を行った証として
現状のまま発送いたします。